舌が原因の口臭対策 舌クリーニングの4つのポイント

口臭の発生源である舌

一般に、歯や歯間のケアには気を使っても、舌のクリーニングまでしっかりとされている方は少ないかもしれません。

実は、舌は歯と並んで口臭の2大発生場所なんですよ。

舌の表面をおおった白いネバネバが口臭発生のボス的存在なのです。

どれだけ歯と歯ぐきのケアに力を注いでも舌のケアなくして息さわやかになることはできないのです。

舌のネバネバは歯垢と同じ

舌の粘膜の構造

舌は筋肉の塊でできていて、その表面を粘膜が覆っています。

鏡で見てもらえばわかりますが、舌の上側の表面は白い細かい突起で覆われています。

触覚を感じる糸状乳頭がほとんどですがところどころに赤い点のように存在するのが茸状乳頭といって味を感じる味蕾がある場所です。

舌を覆う糸状乳頭と茸状乳頭

舌苔は口臭の一大生産工場

口の中が乾燥したりしてくると、舌の表面にネバネバした舌苔が付着します。

舌苔は細菌やはがれた粘膜細胞や食べ物のカスなどからできていて、歯垢と同じようにベタベタしています。

舌苔では含まれるタンパク質を嫌気性菌が分解するため、メチルメルカプタンなどの揮発性硫黄化合物(VSC)が発生し、口臭の原因になるのです。

出典小島健:舌苔の臨床的研究, 日本口腔外科学会 31: 1659-1678 1985

舌苔は口臭の主な発生源であり、たとえ歯が健康であっても舌苔が付着していると口臭を防ぐことはできません。

口臭を克服するためには、舌苔のクリーニングは欠かせないのです。

口臭が気になるなら舌のクリーニングはマスト!

タンスクレーパーで舌みがき

口臭対策というと真っ先に歯や歯間のケアを思い浮かべますが、生理的口臭では歯よりも舌の方が主役だと思ってください。

朝晩の歯みがきの時には必ず舌クリーナー(タンスクレーパー)で舌苔を取り除きましょう。

舌苔のあのネバネバは歯垢と同じバイオフィルムで細菌の巣窟です。

体積で考えると、舌苔が歯垢より遥かに多いことは簡単に想像できると思います。

舌苔を取らずに歯垢だけがんばって除去しても焼け石に水なんです。

そう聞けば取らずにはいれないですよね。

舌のクリーニングの注意点

口臭を根絶したいからといって、舌をきつく擦るのは厳禁です。

舌は傷つきやすく、味蕾を傷つければ味覚障害になることも。

できるだけ専用の舌クリーナーを使いましょう。

舌の白いのを舌苔だと思ってゴシゴシこそげ落とそうとする方がいますが、あれは糸状乳頭の先端が角化して白く見えているのです。

舌苔はあくまでもネバネバした部分だけです。

舌苔のつきやすいのは舌の奥のほうですから、えづきそうになるくらいノドの奥の方から手前に掻き取るようにしましょう。

舌のクリーニングの4つのポイント

専用のタンスクレーパー(舌ブラシor舌ベラ)を使う 専用のタンスクレーパー(舌ブラシor舌ベラ)を使う
決して歯ブラシではやらないように。幼児用の柔らかい歯ブラシならOK。
できるだけ舌を出して、えづくくらい奥から手前に一方向に行う できるだけ舌を出して、えづくくらい奥から手前に一方向に行う
もっとも舌苔がついているのは舌の付け根です。えづきそうになるギリギリのところからクリーニングしないと十分ではありません。
鏡を見ながら行い、舌苔を取り残さない 鏡を見ながら行い、舌苔を取り残さない
縦に奥から手前に取るため筋状に舌苔が残ってしまいがちです。鏡で取り残しがないか確認しながら行いましょう。
傷つけないように優しく行う 傷つけないように優しく行う
力を入れなくとも舌苔は取れます。舌苔はあくまでもネバネバの層の部分です。白く残るのは糸状乳頭なので傷つけないように気をつけましょう。

舌苔を防ぐのに食事をした方がいい!?

舌苔の口臭予防で大事なことの1つに、意外にも、食事をしっかりと食べることがあります。

舌苔において口臭成分の材料として重要なのは食べカスではなく、はがれた粘膜や血液の細胞の方なのです。

ずっと食べていなくても、それらの細胞をもとに口臭が発生します。

むしろ食事をした方が口臭が減少するという研究結果も出ています。

これは、おそらく食べ物のカスが残るデメリットよりも、食事をすることで舌苔がある程度脱落してしまうメリットの方が大きいのでしょう。

水を飲むだけでは舌苔は減らないのです。

水を飲むことは口の中の乾燥を解消して、唾液の循環を回復させますが、舌苔に対してはあまり効果が望めないのです。

舌からくる口臭対策のポイントは2つ

  • 朝の歯みがきの際に舌のクリーニングをする
  • 日中は食事を抜かずしっかりと食べる

もちろん食後の歯みがきはしてください。

舌はデリケートなので昼や夜まで舌クリーニングはしないほうがいいでしょう。

まとめ

生理的口臭を防ぐためには、歯や歯ぐきのケア以上に大事なのが舌のクリーニングです。

歯の方ばかりに目が行きがちですが、日頃のルーチンの口臭ケアとして取り入れましょう。

ただし、デリケートな舌を傷つけてしまっては本末転倒なので、専用のタンスクレーパーを使ってやさしく行ってください。

また、気になるからといって日に何度もしないようにしてくださいね。