日常の生活の中で、ふと他人のしぐさが気になることってありますよね?
「ひょっとして自分の悪口を言っていたのではないか?」などという思いが心をよぎったことは誰にでもある経験だと思います。
実際には、”悪口どころか誕生日のサプライズを話し合っていた”なんてことだったりして、たいがい笑い話で終わることなのです。
ところが、ここで取り上げる口臭症や自臭症の人は、このような他人のちょっとした行動を、自分にとって悪い意味に取ってしまう傾向が非常に強いのです。
現実のニオイの問題よりも心の問題がメインにある病気なので、通常の口臭の問題とは分けて考える必要があるでしょう。
口臭症や自臭症は日常生活に支障をきたす
自臭症とは、特に体臭がするわけではないのに他人が鼻に手を当てたり自分からスッと離れたりした行動を見て、自分の体臭が臭いから他人がそういう行動をとったのだと思い込み人の目が常に気になっている状態を言います。
自臭症になると自分の体臭が人に迷惑をかけることを恐れるようになります。
他人との距離が近づく度に「自分の体臭がにおっているのではないか…」と不安に思います。
症状が進むと他人に近づくことを恐れるようになってしまいます。
重度になると、同じ部屋にいるだけで自分の体臭が周囲に迷惑をかけるのではないか?と考えるようになります。
そのうち外出することさえも困難になってしまいます。
口臭症は自臭症のうちの一つで、口臭に限って起こる自臭症だと考えていただければいいと思います。
治療には専門家の助けが必要
口臭症は、実際の口臭の問題と言うよりは心の問題です。
たとえあらゆる手をつくして口臭対策をしても、その結果まったく口臭がない状態になったとしても、本人がそれに納得しないかぎり口臭症は治りません。
周りの人のサポートで、いくら口臭はないことを本人に伝えてあげても改善しないことが多いのです。
口臭の有無に関係なく、自分の口臭が他人に迷惑をかけると本人が思い込んでいる限り口臭症は続くのです。
近年、口臭症の治療は目覚ましく進歩し、専門とする歯科医院も増えてきました。
軽い症状なら、全国にある口臭外来にて治療が受けられます。
口臭外来では詳細な口臭の測定ができますので、自分の口臭がないことを納得することが可能です。
外出することも困難な重度の口臭症では、精神科医のサポートが必要でしょう。
口臭外来によっては精神科との連携が取れていますので、受診先の口臭外来で相談されるのが良いと思います。
まとめ
口臭症は自臭症の1つです。
原因となるニオイが口臭に限られるだけですから、心の問題である自臭症として取り組んでいかないといけません。
その治療の一環として、完璧に口臭を抑えることが必要にはなりますが、メンタル面からのアプローチも必要です。
専門家のサポートがないと治療は難しいですから、自分は口臭症かもしれないと感じるのならまずは口臭外来を受診してみましょう。