口内ケアが完璧でも口臭が!?それは病気が原因のニオイかもしれません

しっかり歯のケアをする女性

自分の口臭が気になった時には、

「歯みがきが不十分だったかなぁ?」

あるいは

「どこかに虫歯があるのかもしれない」

と考えるのが普通です。

確かにそれらのことは、多くの場合に口臭の原因となっているでしょう。

でも、しっかり歯を治療して日頃のケアで歯も舌もきれいにしている上、食べ物にも気を使っているのにやっぱり口臭が気になる場合は、ほかの原因も考えないといけません。

なぜなら、口臭には内臓の病気から発生している場合があるからです。

歯と全然関係ない内臓の病気でも口臭の原因になる

人一倍、口臭に気を使っているAさん。

「この前歯の治療が終わったばかりなのに、口臭がする…」

「歯みがきを毎食後にして、歯のケアをもっとやろう」

「最近、体がだるい… 口臭もきつくなる一方だし」

意を決して病院に行ってみたら、即入院になってしまった…

Aさんのようなことは実際にありえるのです。

ある種の病気では、口の中の嫌気性菌によって発生する生理的口臭とはまったく違うメカニズムで、独特の口臭が出ることがあります。

いつもと違う口臭がして、体の調子も今ひとつよくないのならその可能性を疑ってみましょう。

糖尿病による口臭に要注意

糖尿病予備軍の女性

糖尿病は今や現代人の誰もがかかる可能性があり、日本では厚生省の統計で300万人以上、一説には倍の700万人以上の患者がいると言われています。

糖尿病とは

糖尿病は簡単に言うと、血液中の糖(ブドウ糖)が異常に高まっている状態です。

本来、血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げるように働きます。

何らかの原因で、インスリンが出なくなったり、インスリンに反応して血糖値を下げる細胞側の反応が悪くなったりして、うまく血糖値を下げられなくなります。

この状態を糖尿病といいます。

糖尿病が進むと脂肪を分解する

体に必要なエネルギーは、普段、糖質(グリコーゲン)から作られます。

ところが糖尿病になると、糖分がオシッコからどんどん出ていってしまうので、エネルギーにする糖質が足りなくなってきます。

すると体は代わりのエネルギー源として、脂肪を使い始めます。

この脂肪を分解してできるケトン体がブドウ糖の代わりのエネルギーとなります。

ケトン体は甘ったるい口臭のもとになる

血液中のケトン体が増えると、肺を通してケトン体が息の中に含まれるようになります。

このケトン体の混じった息はちょうど柿が腐ったような甘ったるいニオイがするのです。

甘ったるいといっても、尿のニオイに近いとされる類のニオイですから、悪臭とまでは言えなくとも不快なニオイです。

ケトン体が出てきている状態は糖尿病が進んでいる状態なので、早急に適切な治療を受ける必要があります。

肝臓病でも口臭の原因になることがある

肝臓

物事の大事な部分のことを”肝心要(かんじんかなめ)”と言うように、肝臓というのは体の中でも非常に重要な内蔵です。

肝臓にはさまざまな働きがありますが、主なものについて簡単にまとめてみました。

肝臓の主な働き

肝臓には主な4つの働きがあります。

  1. 門脈を通して腸から集めた栄養を代謝して体で使える形に変える
  2. エネルギー源としてブドウ糖からグリコーゲン作り、貯めておく
  3. 脂肪分を消化するのに必要な胆汁を作って胆のうに貯めておき、必要に応じて十二指腸に分泌する
  4. 体にとって不要な老廃物や毒性のある物質を分解して解毒する

このうち口臭に関係してくるのは、4の老廃物や毒物を解毒する作用です。

肝臓病になると解毒しきれない老廃物がたまる

肝臓の働きが悪くなると解毒作用が弱くなり、老廃物を処理しきれなくなります。

今風に言えば、デトックス効果が落ちてくるのです。

どのような老廃物が口臭の原因になるのかを見てみましょう。

アンモニア臭

消化の際にタンパク質は腸内細菌によってアンモニアに分解されます。

肝臓に運ばれたアンモニアは代謝されて尿素に変わります。

尿素は最終的に腎臓からオシッコとともに体外に排出されます。

肝臓が調子悪くなると尿素がうまく作れなくなり、代謝されていないアンモニアが溜まっていきます。

そうして過剰にたまったアンモニアが呼吸を通して口からにおうようになるのです。

揮発性硫黄化合物のニオイ

硫黄化合物もやはりタンパク質の代謝産物で、肝臓で代謝される老廃物です。

口臭の一般的な原因物質であるメチルメルカプタンも同じ硫黄化合物の一種です。

なので肝臓の不調で代謝が悪くなると呼気に混じって口臭になり、悪臭の原因になるのです。

腎臓病による口臭

腎臓が悪くなると口臭がきつくなる

上記の肝臓のところで書いたように、腸内細菌がタンパク質を分解して作ったアンモニアを肝臓が尿素に代謝します。

腎臓は尿素を尿として体の外に排出しますが、腎臓病でうまく尿素を出せなくなるとアンモニアを処理できなくなり、吐く息にアンモニア臭が混じるようになります。

まとめ

あらゆる口内ケアをしているのに相変わらず口臭がする場合、特に少し体調が悪い気がする時には、それは体の病気の可能性があります。

ただ臭いだけの口臭と違って命にも関わってきますので、おかしいなと思ったら躊躇せずに病院へ行きましょう。